更新日:16年01月06日

2015年12月定例会 八記博春議員の一般質問(60分)



2015年12月4日(金)

◎八記博春議員の一般質問(60分)

  • 日本共産党の八記博春です。会派を代表して一般質問を行います。

はじめに、PCB処理のトラブルについてお尋ねします。

まず、本市との協定値を越えるベンゼンの排出についてです。

PCBの処理施設排出口で、10月14日に本市がベンゼンの行政測定を行ったところ、本市とJESCOとの協定値の11倍を超えるベンゼンが検出されました。

JESCOは、平成26年2月頃から、排気口の閉塞が頻繁に発生するようになったため、平成26年4月から、本市に届けることなく、「クーラーの冷却水の通水を停止。そのため、油分の除去が充分に行われず、活性炭のベンゼン吸着能力が低下したと考えられる」としています。

 

JESCOは届け出について「法的義務はないものの」とわざわざ強調し、「本市にも相談せずに、1年半にわたって実施して」いたと報告するなど、責任の重大さを感じさせない発言までしています。

 

高濃度ベンゼン排出について3点指摘します。

第1は、今回の件は単なる作業ミスではなく、JESCOの北九州事業所がトップも含め、事業所ぐるみで長期にわたり事実を隠蔽し、それが本市の調査で明らかになったと言うことです。

 

第2は、単に事実を隠蔽していたのではなく、監視会議でも事実を覆い隠していました。

本年1月の監視会議では、監視会議メンバーが北海道事業所に視察に行った際、北海道事業所でベンゼン濃度が上昇したことが取り上げられ、原因は、設計で定められた作業を停止していたことであった、と報告されました。

これを受けて、本市の監視会議で委員からJESCOに対して「本市においても、基本設計を遵守してほしい」との要望が出されました。また、別の委員からは、ベンゼン濃度が上昇した時に、北海道のJESCOの発言の中に「節約」をいうキーワードが入っていたことが気になる。との発言があり、これに対しJESCOは、北九州においても「平成18年に高濃度ベンゼンがでたので、吸収剤の交換頻度を設計以上に高めた。だから、節約という考え方はない。むしろ、より安全の方向で交換頻度を高めている」と答えています。

ところが、この時にはJESCOは既にクーラーの冷却水を停止していました。せっかく、北海道事業所に視察に行きその教訓をもとに、北九州事業所のベンゼン濃度問題を問いただされたにもかかわらず、隠蔽を続けたことは極めて悪質だと思います。

 

第3は、問題になった排出口では、以前からベンゼン濃度が高い値を検出していました。

ベンゼンは多くの排出口では不検出であり、高くても6mg/立米です。ここでは平成23年度は不検出、24年度は最大1mgでした。ところが、25年度は10mg、26年8月は22mg、27年1月には32mgも検出されていました。まさに桁違いの高濃度です。本来ならこの異常値にJESCOは機敏に対応しなければなりませんでした。しかも、その原因はクーラーへの冷却水停止にあったことを十分承知していたからです。JESCOは、このような異常なベンゼン濃度を何の説明もなく監視会議に報告し、本市もベンゼン濃度が基準値内のため異常に気がつかなかったことも指摘しておきます。

 

 

  •  次に、私が9月の決算特別委員会でも取り上げたPCB処理のトラブルについて述べます。

私のところに、PCB処理事業所内で、「トラブル隠しなどが日常的に行われている」との、内部告発が寄せられましたので、その内容を環境局に伝え、調査をお願いしましたところ、9月16日付けで環境局から内部告発の内容をほぼ認める、次のような回答が寄せられました。

 

1,平成26年頃より、処理過程で発生したPCBに汚染された運転廃棄物の保存量が増えたため、発生現場に一時保管をしていた。汚染廃棄物をサンプリング調査して低濃度、高濃度汚染を選別して低濃度汚染物については焼却処理している。

 

2,真空加熱炉の配管の溶接部分にピンホールが発見され、PCBのにじみが確認されたことがある。

 

3,コンデンサを真空加熱炉の専用容器に入れて処理したところ、破裂現象による専用容器の変形や、扉からの搬出が困難な状態が発生した。

 

4,平成26年10月、二次洗浄設備でぽんぽん菓子が破裂したような異音が発生し、蓋が浮いた。原因は、揮発した洗浄液のガスと空気の混合により、洗浄槽内の圧力が一時的に上昇したことによるものと考える。

 

5,平成27年8月、真空加熱炉の排気用吸引ファンを稼働したところ、通常70℃の排気処理用活性炭吸着槽からの排気温度が、230℃に上昇し警報装置が察知した。原因は活性炭に吸着した鉄やアルミ等の酸化反応による発熱と考える。5年前にも同様の現象を経験している。と言う内容でした。

 

この回答には沢山の問題点が含まれています。具体的には、

①厳重な保管・管理が求められるPCB汚染物なのに、普通のごみのように扱われていた。

②高濃度のPCBについては、極めて厳格な処理が規定されているのに、それをサンプル調査で判別していた。

③溶接部にピンホールが発見され、PCBが漏れていた。

④扉からの搬出が困難なほど容器やコンデンサが変形する破裂が発生した。

⑤揮発した洗浄液のガスと空気の混合により、福島原発の水素爆発のように、洗浄槽内の圧力が上昇し、ぽんぽん菓子が破裂したような異音が発生して蓋が浮いた。

⑥活性炭に吸着した鉄やアルミが、使い捨てカイロのように酸化反応をおこし、温度が230℃に上昇し警報器が作動した。

⑦しかも、これらの事実は本市にも監視会議にも一切報告されず、内部告発によってようやく明らかにされたという点です。

 

 

市長は、JESCOとの間で「環境保全に関する協定書」を結んでいます。その中で、「事故発生時等の措置」には、別に定める「緊急措置手引書に従い、(中略)「規定により講じた必要な措置及び原因調査等の結果を北九州市に報告するものとする」としています。

 

前述のトラブルは「緊急措置手引き書」の「異常現象通報範囲基準表」に定めた「異常現象の範囲」に該当するものが多く含まれています。

ところが、JESCOは本市への報告も行っていませんでした。こうした行為は本市との協定書に反するものです。

 

私はかねてから、北九州での事故報告は重大なものばかりであり、報告件数が少なすぎると感じていました。ところがJESCOはことあるごとに、北九州事業所におけるトラブルが少ないことを自慢してきました。1月の監視会議でJESCOは「全国5箇所の事業所のトラブルは201件なのに、北九州事業のトラブルは15件で全国の7.5%にとどまっている」と自慢しています。

 

監視委員から、北海道事業所がトラブルとヒヤリハットがとても多いのは、トラブルとヒヤリハットを逐一あげるシステムができているからだと説明を受けたが、全国5つの事業所全てでヒヤリハットもトラブルも逐一挙げるシステムになっていると認識している」旨の発言があっています。

しかし、北海道ではトラブルなどを逐一あげるシステムがあるかもしれませんが、本市ではトラブル件数を逐一あげるシステムはありません。本市でも、軽微なトラブルも監視会議や本市に報告させるべきではありませんか。お尋ねします。①

 

 

  •  次に、妊娠・出産を理由にした不当な扱いを意味する、マタニティー・ハラスメントについてです。

働く女性が妊娠・出産をきっかけに職場で精神的・肉体的な嫌がらせを受けたり、妊娠・出産を理由とした解雇や雇い止めで不利益を被ったりする、いわゆるマタハラが広がっています。

 

先月17日には最高裁が、初めて違法と判断した差し戻し控訴審判決で、広島高裁は一審判決を変更し、原告の請求を認める逆転勝訴の判断を下しました。

厚労省が初めて行った調査結果も先月公開され、妊娠・出産した派遣労働者の48%、正社員でも21%が「マタハラを経験したことがある」と答えました。マタハラを経験したと答えた人のうち、正社員などを含む20%が解雇されたと回答するなど深刻な実態が浮かび上がりました。

安倍内閣は「1億総活躍」をかかげ、出生率を1.4から1.8に引き上げるとしていますが、子どもを産み育てやすい社会の実現を抜きに目標を達成することはできません。

 

こうした中、私のところに西原ゆかりさんという方から「私の思いを、市長へ訴えて下さい。お願い致します」というメールが寄せられました。西原さんは市内のデイサービス施設で利用者や同僚との関係も良好で、毎日楽しく働いていました。結婚して8年、子どもを授かることを諦めていましたが、妊娠していることが分かり直ぐに職場の所長に報告をしました。

 

翌日所長と面談したところ、所長から妊婦として扱うつもりはない。妊娠がどうのとかは関係ない。制服も入らんような状態でどうやって働くの。子どもを抱えて働くリスクを背負えるのか。一生懸命働かなければ辞めてもらう。雇用の更新はありません。などと言われました。また、パワハラもひどくなり、所長に話しかけても何も答えてもらえず無視されました。他のスタッフには新しい制服が支給されましたが、西原さんは制服ももらえず古い制服のままでした。給与改定の面談も西原さんだけ実施されませんでした。

 

医師からは、重量物の運搬や高いところへの物の上げ下ろしなどは禁じられていましたが、入浴の介助や市営住宅の5階まで利用者が転倒しないように支えての階段昇降。車いすや介護用歩行器を抱えての階段の上り下りなど、それまでと何ら変わらない働き方を強いられました。そして、医師から切迫早産であることを告げられました。これらは、男女雇用機会均等法や労働基準法に明確に違反する行為です。

 

やっと子どもを授かったのに、子どもをつくるべきではなかったのか。妊娠は悪いことなのか、と悩むようになりました。やがて仲が良かったスタッフからも無視されるようになり、精神的にも追い込まれ西原さんは、うつ病と診断されました。

 

本市が発行している、「北九州市こそだて情報」に記載されている、医師等から母体又は胎児の健康保持等について受けた指導を、職場に的確に伝達するために、母子健康手帳の「母性健康管理指導事項連絡カード」をご利用ください。というメッセージに従い、医師から禁止項目を記載していただき所長に提出し改善を求めましたが、所長も、西日本エリア本部長も統括もその存在さえ知りませんでした。

 

西原さんは、「今の状態を何とかしてほしい」と、「市長への手紙」を何度も送りました。しかし、回答は「国や県や市の相談窓口をご活用ください」というものでした。労働基準監督署や区役所にも何度も訪問や電話をして話をしましたが全く解決できませんでした。そして今、西原さんは裁判を闘っています。

 

市長にお尋ねします。厚労省の調査でも明らかなように、西原さんの事例は氷山の一角に過ぎません。妊娠・出産という最も祝福されるべき崇高なことがゆがめられ、嫌悪される。こうしたマタハラによって多くの北九州市民が苦しんでいます。

西原さんのように裁判をしなければこの問題の改善を求めることができないのでしょうか。行政としてやるべきこと、できることをもっと行うべきではないでしょうか。答弁を求めます。②

 

 

  •  次に、生ゴミ堆肥の回収事業についてです。

生ごみを減量化するためには、生ゴミの水切りが極めて有効です。水切りを行うことで、ごみの重量を下げることができます。そして、焼却場で水分を気化するための燃料を節約することができます。この水切りと併せて、有効な対策は生ゴミを各家庭で乾燥させたり堆肥にすることです。

 

私はマンションに住んでいますが、以前ベランダで生ゴミの堆肥化を行っていました。段ボール箱を使い、微生物を活用した堆肥づくりは、驚くほどの力で生ゴミを立派な堆肥に変化させてくれました。その自家製の堆肥をベランダの植物に与え、非常に満足していましたが、時がたつにつれて壁に突き当たりました。それは、堆肥が沢山できすぎてとてもベランダだけでは使い切れなくなったのです。このようなわけで、我が家での堆肥化は断念しました。

 

しかし、この難題に多くの自治体が果敢に取り組んでいます。久留米市では、自家処理できない乾燥生ゴミを市の施設に持ち込み、1㎏を1ポイントで引き取ってもらい、4ポイントで季節の野菜と交換しています。ごみ袋が小さいものですむようになった。燃やせるごみに出さなくなった。との感想も寄せられています。長野市でも、余剰堆肥を回収し、市の公園などで活用し、希望者にも配布しています。名古屋市では、自家処理できないものを事業用堆肥工場に持ち込むというモデル事業を平成22年から行っています。東京都小金井市では、乾燥生ゴミを無料で戸別回収しています。市が個人宅に訪問し回収して、民間の堆肥化施設に持ち込み、堆肥を市民や農家に無料で配布したり、畑をつかった農業イベントにつかっています。そのほか、札幌市や、神奈川県大和市など多くの自治体で堆肥を回収し活用する事業を行っています。

 

本市でも、集合住宅でもできる方法を工夫する必要があります。コンポストや堆肥化を呼びかけるだけではなく、他都市の経験にも学び堆肥化を拡大・持続する仕掛けを検討すべきではありませんか。お尋ねします。③

 

 

  •  最後に、資源ごみ袋の無料化についてです。

以前、ごみの収集運搬処理は税金で賄われていました。これは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で一般廃棄物の収集、運搬及び処分は市町村に義務づけられているからです。

本市におけるごみ袋の市民負担額、すなわちごみ袋の購入費は、平成25年度では年間約19億円ですが、製造費や保管・配送・販売等の経費は約4.3億円であり、その差額約14.7億円は一般会計に収入として計上されています。

 

本市のHPでは、ごみ袋を有料化する理由として、減量意識の向上とリサイクル・分別の仕組みの充実の2点を挙げています。ところが、近年ごみの資源化が停滞もしくは後退し、ごみの量も増えています。

 

千葉市では、リサイクル等推進基金制度をつくり、ごみ袋の売上げ金として市民から集めたお金を、ごみ減量とリサイクルのために全額還元し、それでも毎年黒字を計上し基金は増え続けています。

千葉市では、平成26年度で家庭ごみ・粗大ごみの袋の売上げが14.5億円。一方支出は、指定袋の製造・保管・管理費や紙おむつ世帯への無料配布、高齢者支援、ごみステーション管理支援、不法投棄対策などの家庭ごみ運営に8.7億円。生ゴミ処理機や、食用油の収集費古紙や布類の回収などに1.9億円で合計10.8億円。収入から支出を引いた基金残高が単年度で4.6億円と大きな黒字になっています。

 

本市でも、以前は基金として別会計で運用していましたが、分かりにくいという理由で今の形になりました。しかし、現状は、ごみ袋代が市民に還元されている感覚が薄いうえに還元額も充分ではありません。ごみ袋有料化の目的が、減量意識の向上とリサイクル・分別の充実であるのならば、本市においても、千葉市のように基金制度を作り、一般会計と区分して管理すべきではありませんか。④

 

特に、資源ごみ袋については無料化すべきです。本市における、かん・びん、ペットボトル、プラスチックの収集運搬費を除く、施設費・選別等の経費は5.4億円です。一方資源としての売上額は2.8億円、資源ごみ袋収入は2.5億円で合計5.3億円となっており、ほぼとんとんです。つまり、資源ごみについては市の持ち出しはないわけです。

そこで、私の提案は、千葉市のように本市でも家庭ごみ袋の収入16.5億円とごみ発電における自家発電効果23.8億円を活用し、資源ごみ袋代を無料にしてはいかがでしょうか。家庭ごみの袋代で、資源ごみの袋代を無料にすることにより、家庭ごみに何でも突っ込んでしまうのでなく、無料の資源ごみに入れて出す意識がより向上し、リサイクルがすすむのではないでしょうか。答弁を求めます。⑤

 

八記博春議員の質問への答弁

■市長

(PCB処理での事故について)

今回のPCB処理事業については、市として厳しく臨むつもりだ。12月1日、丸川環境大臣にあって今回の事件に対する地元の思いを率直に伝え、国として責任をもって処理の安全性を確保するよう直接申しいれをおこなった。なお、これに先立ち、11月26日には梅本副市長から環境省の事務方責任者に同趣旨の申し入れを行っている。

申し入れ内容だが、具体的にはまず北九州のPCB処理事業所が、安全対策上必要な設備の一部を市に無断で1年半にもわたりとめて、有害物質を排出したことは誠に遺憾であること、さらに社内ルールにも違反していたことが判明し、コンプライアンス、ガバナンスの観点から問題であること、またPCB処理事業の安全性は、フェールセイフ、セイフティーネットの考え方に支えられており、今回それが、ソフト、ハード両面から守られなかったことは市民の安全の信頼を揺るがすもので、非常に重く受け止めていること、このままでは稼働は困難であり原因究明と再発防止をはじめ、総合検証を行ったうえで北九州事業所のみならずJESKO本社、国、本市も含めた安全確保体制を再構築し、処理の安全性が担保されることが重要であること、環境大臣におかれては失った市民の信頼をこれから取り戻していくために、この事業についてリーダーシップを発揮していただき、PCB処理事業の安全が担保されるよう本市と二人三脚で尽力していただきたいこと、以上、要請を行ったところだ。

これに対して環境大臣からは、北九州市のみなさんのご理解があってPCB処理ができていることに大変感謝している。そのような中今回、市の協定を超えるベンゼンを排出したこと自体が重いことに加え、1年半という大変長い時間にわたって市に報告せず、信頼関係のもとに仕事をしているというJESCOの意識が足りなかったことや、社内の手続きが疎かにされていたことは非常に大きな問題と受け止めており、大変遺憾である。

大臣自らJESCOの社長にたいし、徹底したガバナンスの見直しを早急に行い、特にこのようなことが起きる企業風土がなぜ生じたかを検証すること、これができない限り、信頼を取り戻すことはできず、みずからも納得しないと指示したということだ。

そして市の納得がなければ進めないものであり、環境省としても北九州市と二人三脚で信頼を取り戻せるよう頑張っていく、以上の回答をいただいたところだ。

現在、本市においては、職員によるJESCOの立ち入り調査などを行うなど、原因究明や再発防止策を含めた総合検証を行っているところだ。こうした検証を踏まえ、JESCO、国、本市といった関係者が総力を結集した安全確保体制をソフト、ハード両面から再構築することが重要だ。今後これらの一連の取り組みを通じて、PCB処理の安全性が担保され、施設の再稼働が認められるかどうか、市民の安全・安心を確保するため慎重に判断したいと考えている。

(生ごみたい肥の回収事業について)

本市ではごみの減量、資源化を促進するため、平成18年、市民一人あたり家庭ごみ排出量を15年度比で20%削減、またリサイクル率25%以上を目標にかかげ、家庭ごみ収集制度の見直しを行った。

23年度には、北九州市循環型社会形成推進基本計画を策定し、家庭ごみ量を32年度までに21年度比で7%削減すること、リサイクル率を35%に向上するなど、さらに高い目標を掲げて取り組みを行っているところだ。その結果、26年度には家庭ごみ量は市民ひとり当たり495グラムという中間目標を1年前倒しで達成していること、また家庭系のリサイクル率についても33%を超えて高い水準を維持しており、これらの成果は市民の理解、協力のおかげと深く感謝している。

今後一層家庭ごみの減量、資源化を進めるには、家庭ごみの約半分を占める生ごみ対策が重要だ。このため本市ではまずは発生抑制のため、使い切り、食べきり、水切りの3切り運動を実施している。どうしても発生する生ごみについては、これをたい肥化することがごみ減量の有効な手段であるから、生ごみのたい肥化に関する市民講座を開催し、リサイクルを推進している。平成21年度の事業開始以降これまでに100回、約4200人の市民が受講している。本市では現在、循環型社会形成推進基本計画の中間見直しを進めており、環境審議会で審議いただいている。この中で、生ごみ削減策を検討項目として取り上げており、委員からはたい肥の活用先の確保が重要であること、集合住宅における生ごみコンポストの推進策を研究すべきであること、こういった意見をいただいている。

例えばごみステ―ションのそばに生ごみコンポストを使った花壇を作るような仕組みを検討してはどうか、などの具体的な提案もいただいている。現在でもふれあい花壇菜園事業や市民センターの花壇菜園において生ごみで作ったたい肥が活用されている。集合住宅など、たい肥の利用先がない人が取り組みやすいよう、今後はたい肥を活用している事業を広く市民に周知するなど、たい肥を作る人と使う人を結び付ける仕掛けが必要だと考えている。

いずれにしても生ごみを含めた今後のごみ減量、資源化の方策について現在審議中の基本計画の中間見直し作業のなかで十分検討していく。

 

■環境局長

(軽微なPCB処理トラブル公表について)

北海道PCB処理事業所においては、軽微なトラブルについても、トラブル事象に至らない不具合事象等ということで毎月件数と概要を室蘭市に報告している。また北九州市では監視会議にあたるものだが、北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議に件数を報告しているということだ。この他、北海道PCB処理事業所内にあるPCB処理情報センターにおいては、軽微なものを含めトラブル事象について来場者が閲覧できるようになっているということだ。

議員ご指摘の点についてはこの北海道PCB処理事業所の事例も参考にしつつ、今回の事案の原因究明と再発防止策を含めた総合検証を行う中で、本市においてもJESCOとの情報共有のあり方を含め、市の指導監視体制についても見直すべき所は見直し、改めるべきところは真摯に改めていきたい。

(指定袋収入の使い方について)

ごみの指定袋の手数料を基金として活用する事業は、平成10年度の有料指定袋制度の導入から17年度末まで手数料収入の一部、年間5億円を積み立て、生活に密着した市民や地域の環境活動を支援する指定袋事業活用基金として展開していた。

しかしながらその仕組みについて基金の収支の内容が予算、決算時の資料ではわからないこと、市民生活に身近なところに還元するために事業を始めたが、一般施策の事業との区別がつきにくく市民に分かりにくいこと、基金事業の財源を袋の手数料収入と製造流通経費の差額を積み立てるとしていたことから、ごみ処理事業において利益が出ているかのように誤解されている場合があること、と言った課題が議会などからご指摘を受けた。

そこで手数料収入は全額をごみ処理経費に充当することを明確にしたうえで、基金事業を終了させ、18年度からは従来の基金事業の趣旨、内容を基本的に継承しながら市民が主体となって取り組む環境活動を重点的に支援する事業を行ってきたところだ。ごみの指定袋収入を元にした基金制度を改めて作る考えはない。

なお現在も、ごみの減量、資源化に取り組む市民等の活動に応えるため、平成27年度でいうと、古紙の集団資源回収奨励金や町美化ボランティアへの助成、ごみ散乱防止用ネットの購入補助といった環境活動と地域コミュニティ活性化関係に約6億円、ESD活動支援や環境首都検定といった環境人材育成関係に約2億円、などの支援をおこなっている。これからもごみの減量、資源化や環境活動に取り組む市民の励みになるようきめ細かい支援を行っていきたいと考えている。今後もごみ処理経費や市民の環境活動への支援内容を分かりやすく示すなど、市民のいっそうの理解、協力をいただけるように努めていきたい。

(資源ごみ袋の無料化について)

本市では、家庭ごみ収集の見直しを行った平成18年度に、家庭ごみに加え資源化物についても有料指定袋制度を導入した。資源化物の指定袋については、リサイクルにも処理経費がかかっており、市民のコスト意識を高めてもらいたいということ、資源化物とはいえ大量にリサイクルするのではなく、発生を抑制するリデュース、リユースが重要であることから有料としたところだ。

また資源化物の指定袋の料金については、家庭ごみの実質半額程度にすることでごみの減量や分別を進めるほど市民負担が減ることから、リサイクルの動機づけになるとの考え方によって決定している。この収集制度の見直しでは、資源化物の有料化と併せて分別、リサイクルの仕組みとしてかん、びん、ペットボトルの収集方法の変更やプラスチック性容器包装の分別開始を行っている。

この結果、家庭ごみの減量、リサイクル率は目標を上回る成果を継続している。現在の仕組みについて市民の理解は得られていると考えており、資源化物の指定袋を無料化する考えはない。なお、資源化物は、処理経費に見合う収入があるとの指摘だが、資源化物の処理については収集運搬から選別にかかる一連の処理工程で、11億円の経費を要しており収支が見合っている状況ではない。また家庭ごみを含めたごみ処理全体の経費は132億円で、指定袋による収入は全額をごみ処理費用に充てているところだ。

 

■総務企画局長

(マタニティハラスメントについて)

マタニティハラスメントは、妊娠、出産、産前産後休業、育児休業等を理由に解雇、雇い止め、降格などの不利益な取り扱いを行うものであり、妊娠、出産の喜びや不安を抱えながら仕事に臨む女性の尊厳を著しく傷つける許されない行為だと思っている。そのため国では、男女雇用機会均等法や育児介護休業法などに基づき、違反や雇用管理に問題があると考えられる場合は事業主に対して報告を求め、または助言、指導、勧告を実施し、それでも是正されない場合は企業名を公表することとしている。

また現在、マタニティハラスメントの防止に向け、法制度を含めた対応を検討する旨を示しているところだ。一方、県の労働者支援事務所においてもマタニティハラスメントを含む労働相談や、個別労使紛争の調整、仲介などを実施している。本市の取り組みとしては、これまで男女共同参画センター・ムーブでのハラスメント防止研修会や性別による人権侵害相談、就労応援相談などを通じて、マタニティハラスメントの防止に取り組んでいる。

またこの11月からは、若者ワークプラザ北九州を中心に、社会保険労務士による労働相談を週1回程度実施するなど、取り組みの拡充を図ってきているところだ。さらに来年5月のオープンに向けて現在協議中である仮称女性活躍推進センターにおいては、国、県、市の3者が緊密に連携を図りながら女性の職業生活に伴う様々な状況にワンストップで相談、支援を行うこととしている。

市は労使紛争や事業主に対する指導等の権限を有してはいないが、このセンターを拠点に国や県と連携し、このような相談内容に対してもきめ細かな対応をしたいと考えている。加えて、本市が実施するセミナーや各種会議等においても、経営者や労働者に対するマタニティハラスメント防止の啓発にも積極的に取り組んでいくつもりだ。

誰もが働きながら安心して子どもを産み育てる社会の実現は非常に重要な課題だ。マタニティハラスメントをはじめあらゆるハラスメントによって、女性が仕事を続けるということを断念することのないよう、また女性が活躍できる働きやすい職場環境づくりに向けて一層取り組んでいきたいと考えている。

 

 

<第2質問と答弁以下>

  • マタニティハラスメントについて

(八記議員の質問)

西原さんのような場合、人権侵害とかんがえているのかどうか。

(総務企画局長の答弁)

今係争中なので個別の事案への答えはできないが、一般論として、妊娠出産を事由として不利益取り扱いを示唆するような発言、妊娠、出産、育児関連の検地を主張しづらくするような発言、就業環境を害する行為、給与の不利益な算定などを行った場合は、雇用機会均等法、育児介護休業法に違反する可能性がある。

また女性が請求したにもかかわらず、妊婦の簡易業務転換を行わなかった場合には労働基準法に違反する可能性があると考えている。

(八記議員の質問)

わたしの質問は、これが人権侵害にあたるかどうかだ。

(保健福祉局長の答弁)

一般論として、マタニティハラスメントは人権侵害にあたると考えている。

(八記議員の質問)

そうだ。厚労省の通達、QアンドAでは、妊娠、出産、育児等の事由を契機として、不利益取り扱いが行われた場合は、原則として妊娠、出産、育休等を理由として不利益取り扱いがなされたと解され、法律違反だと。明確に述べている。

もう一つ。北九州市男女共同参画条例では、第7条に人権侵害行為の禁止という項目がある。性別による不利益な取り扱いにおいて、相手方に精神的、身体的苦痛を与える行為が、人権を侵害する行為であることを認識し、これを行ってはならない、と明確だ。市の条例でも明確に認めている。11条では、市長が差別的な取り扱いによって人権が侵害された場合の相談を処理するために、関係機関と連携して適切な措置を講じるよう努めるものとする、とある。西原さんは市長にも手紙を出し、市政提案箱にも連絡する、区役所にも何度もいっている。

なぜ裁判をしなければならなかったか。結局、相談だけでは解決しない。妊婦が働いている会社を相手に裁判するのはほんとに大変なことだ。北九州市が自らの問題として対応すべきだ。人権侵害、法律違反だと相手方にしっかりいう、これが大事だと思うがどうか。

(総務企画局長の答弁)

国、県、市でそれぞれできること、できないことがある。市としては直接に労使紛争の解決や事業主に対する指導というような権限を有していない。本来、そういった権限を持っている国や県とともに、来年になれば同じところでワンストップで一緒にやっていこうということを始めたい。

働く女性が増えているので、またマタニティハラスメントの問題、非常に重大化しているので市としても層のような上程を見過ごすということではない。できるところ、できないとことあるので、きちんと連携しながら対応していきたい。

(八記議員の質問)

北九州市の男女共同参画条例には、市長は適切な措置を講じるよう努めるものとするとなっている。それからこのたび、第3次男児共同参画計画が発表された。冒頭市長は、男女共同参画社会の実現が不可欠だといってる。先ほどのと弁と違う。いってることとやってることが違う。この問題は、氷山の一角。裁判まで勇気をもってやる人に、よその相談窓口を紹介するだけではなく、支援することが必要ではないか。

(市長の答弁)

市長への手紙を調べてみたが、該当は今のところ見つかっていないという報告を受けている。セクシュアルハラスメントの問題というのは、重要な課題だと認識している。

先ほど、男女共同参画について触れられたが、その趣旨で市として今後やるべき行政について、計画を立てて実施している。そこでは直接企業に対して監督、指導、指導に従わない場合の企業名の公表といった、そういう直接的な権限は国にあって、市にはない。県の労働支援センターは斡旋をしていると聞いているが、そこで我々市として何ができるかということで、セクシュアルハラスメントをなくしていくために、関係方面に出向いて講演活動をやったり講師を派遣したり、できることについて、相談の実施やそういうことをやっているということだ。

今回、国、県、市、市民から見るとどこがどういう権限を持っているか見えにくいことがいっぱいあると思う。そういった意味でわたしも公約に掲げて、日本で初めてだが、国、県、市がワンフロアーで、ワンストップで対応できるようになれば、いろいろ具体的に案内もできる。現在の法令のもとで、市としてセクシュアルハラスメント、マタハラをなくすために精一杯の努力を続けていきたいということだ。

(八記議員の質問)

介護施設というのは市が認可する。そこで人権侵害を行われている。法律違反が行われている。それを市民が訴えてきた場合に、市はもっと積極的に対応すべきではないかと言っている。直接、指導できるのではないか。

(保健福祉局長の答弁)

介護施設での介護職の心のケアは大変重要だと考えている。その枠の中で、議員ご指摘のような事案があった場合には、介護事業者と当局で話し合いをして関与すべきところは関与していきたいと考えている。

 

  • PCB処理事業の事故問題

■環境局長

(軽微な事故の報告について)

必要最低ラインのことをどこまでに引くのか、ということを、原因究明をしっかりした中でどうするということをしっかりやっていきたい。現在、原因究明を一生懸命している。

以上

 

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