「市民の雇用と市内中小企業を守るための緊急申し入れ」
北九州市長 北橋 健治 様
2008年12月19日
日本共産党福岡県委員会
日本共産党北九州市会議員団
「市民の雇用と市内中小企業を守るための緊急申し入れ」
日本共産党北九州市会議員団 団長 石田 康高
米 国発の金融危機が、市民生活と市内中小企業の営業にも深刻な影響を及ぼしています。トヨタ自動車九州(宮若市)が790人にのぼる派遣労働者の契約解除を 行い、その半数は北九州市内在住者であるとされています。苅田町の日産自動車九州工場でも、すでに大量の「派遣切り」が行なわれ、さらに年度末に向けた派 遣労働者の全員「解雇」が計画されています。
東芝北九州工場の人員削減計画が発表され、市内に立地する企業でも深刻な事態が表面化しています。市内中小企業の年末から年度末にかけての資金繰りの悪化が懸念されており、市内の融資相談件数が先月は通常月の13倍に急増していることがそれを示しています。
ついては現下の厳しい状況を踏まえ、市民の雇用と市内中小企業の経営を守るため、緊急に次の対策を実行することを申し入れます。
記
- 年末年始の緊急相談窓口を各区役所に開設し、閉庁期間の市民の緊急要望に対応すること。
- 市 内はもとより、北九州市民が従事していると思われる周辺地区事業所における「解雇」「派遣切り」について、福岡県労働局やハローワークと連携し実態把握に つとめ、派遣会社、派遣先の両面からの状況調査を系統的に行なうこと。なお、労働契約法に反する「派遣切り」「雇い止め」については関係機関と連携して直 ちに是正させること。
- 市として、解雇、雇い止めを受けた派遣労働者、期間工などの相談を受け付ける窓口を設け、収入、住宅、就職あっせんなどについて、積極的に支援すること。
- 年末・年度末緊急融資の制度を充実させると共に、中小企業融資、経営相談などの市の相談窓口について、人員増など充実・強化すること。また融資の受付から実行までの処理に遅滞ないよう関係機関の指導と監督を強めること。
- 市民の雇用・仕事を創出し、くらしを支えるために公園・道路・河川等の清掃など、市の発注する事業を増やすこと。また、市の直接雇用を含めた、緊急雇用対策をとること。
- 北九州市が設置している「緊急経済対策本部」に雇用対策も含めた「緊急雇用・経済対策本部」に改組して体制を強化すること。
- 大手・親会社による下請け単価切り下げの拡大による「下請けいじめ」に注意を払い、関係機関と連携して監視・指導を強めること。
以上