更新日:17年03月07日

2017年3月7日 山内涼成議員 一般質疑



2017年2月定例会の本会議質疑が2月22日~3月29日まで行われました。日本共産党から6名の議員が本会議質疑を行いました。その質疑と答弁を日本共産党市議団による音声をもとに文書化したものを紹介します。また、北九州市議会HPで中継録画がご覧になれます。正式には、6月議会で今回の議事録が公開されます。

2017年3月7日(火)

山内涼成議員 一般質疑(30分)

皆さんこんにちは。日本共産党の山内涼成です。会派を代表して一般質疑を行います。

まず初めに、JR若松線の全駅無人化の問題についてです。

JR九州は市民の強い要望により、1月17日に医生丘市民センター、23日に若松市民会館、24日に島郷市民センターでスマートサポート・ステーションの導入についての説明会を開催しました。

私は1会場しか参加できませんでしたが、各会場では無人化になることの不安や意見が次々と出され、設定された時間を大きく超過するなど、市民の関心の高さを表す説明会となりました。

特に障害のある方々の意見は、「耳が聞こえないのに、危険が迫った場合に放送されてもわからない」「新型車両は自分でドアの開閉をしなければならないが、そのボタンの位置がわからない」、また、「既存の券売機も点字版がないために駅員さんがいないと乗車券も買えない」など、健常者が思い至らない部分が多いことに、私自身も身につまされる思いがしました。

昨年12月の議会で駅のバリアフリー化について伺いましたが、国の基本方針では駅のバリアフリー化は1日の利用者が3000人以上の駅が対象となっており、市内の対象駅である安部山公園駅が平成29年度未、折尾堺が平成32年にバリアフリー化が完了するとの答弁でした。

JR若松線は、1日の利用客は1番多い駅でも2800人種度ですが、バリアフリー法では公共交通事業者には努力義務があります。

また、私は前回の質問で、JR九州が障がい者差別解消法における合理倒配慮を怠っている、民間事業者でも公共交通機関としての役割を畢たすよう国土交通大臣に行政措置を要諦すべきと開いましたが、答弁はありませんでした。もう一度見解を伺います。‥

とりわけ、二島駅は、2つの高校の最寄りの駅です。障がいのある子どもの自立の第1歩となる高校生括が社会的障壁によって閉ざされてはいけません。跨線橋やホームまでの階段など、障がい者にとっての社会的障壁を排除する駅施設の整備に加え、新型車両のドアボタンや点字対応券売機の設置の必要性など、障がい者の駅利用に関する合理的配慮について、見解を伺います。…②

次に、若松区内で定期券の購入ができなくなることについて、JR九州は説明会で「ご理解をいただきたい」と回答していましたが、先日の報道で、若松駅で朝6時半から8時半までの間、駅貞を配置し、定期券の販売も行うと発表しました。しかし、街の声は、「朝のあわただしい時間に定期券を買う人はいない、購入者はいませんという実績を作って、すぐ廃止するんじゃないか」などと冷ややかです。

2時間だけなどと中途半端な対応ではなく、若松駅まで行けば定期券が買える、他の無人駅で急を要する事態が発生した場合、若松駅から駆けつけて対応することができるといった、少しでも利用者の不安の解消になるように、せめて若松駅にはこれまで通り駅員を置くように強く要請すべきです。答弁を求めます…③

 

次に、本市の市民センターについて伺います。

本市の市民センターは、平成17年に市民福祉センターから市民センターに改称し、地域の自主的・主体的な地域づくり・まちづくり活動を育み、地域の連携を深め「自分たちのまちは自分たちの手で」作る各種地域活動の拠点施設として、地域の会議、市民センターまつり、健康講座、子育てサークル、クラブ活動、趣味の講座などでも利用できる施設と位置づけられています。

そのため、現在の市民センターは、市民福祉センターが果たしてきた保健福祉活動のほか、当時、教育委員会所管の生涯学習活動、消防局所管の地域防災などの活動、環境局所管のリサイクル運動など、その役割や仕事の内容をそのまま引き継ぎながら、多岐にわたる地域のニーズに応えていかなければならない現状があります。

また、平成14年当時には、監査委員から貸館業務になっているとの指摘を受け、センター職員に対する研修を充実させるなど、必要な知識の習得を求められています。

現在、本市の市民センターは129館、サブセンターは6館(平成29年1月現在)あり、1校区に1館を基本としていますが、3校区に1館と広域にまたがる市民センターも存在します。

各市民センターを利用するクラブの数は平均で1館あたり約40クラブですが、広域にまたがる市民センターの中にはその数を大きく上回る館があり、さらに講座の数も増え、そこに携わるセンター職員は業務量の増加で、多忙を極めています。

市民センターが担う、「地域づくり・まちづくり」の拠点としての役割の重要性からも、センター職員の最低賃金ギリギリの時給は見直すべきです。また、広域を余儀なくされているセンター職員の増員と、交通費の支給もしくは駐車場の確保など、配慮すべきと考えますが、見解を伺います。…④

次に、部活動振興事業について伺います。

本市は、今予算案で、市立学校の部活動及び教員の負担軽減を図るため、競技等の指導を行う「部活動外部講師」に加え、新たに顧問や引率等の業務を担う「部活動指導員」を配置するとしています。新しく配置される「部活動指導員」は、非常勤嘱託員として主に土曜、日曜に指導・引率にあたり月20時間程度、勤務することになっています。

外部からの指導員は、教員の負担軽減と生徒の技術向上にも貢献してくれる存在です。

しかし、神奈川県教育委員会が実施した運動部にかかわる教員と外部指導者の意識調査によると、運動部の外部指導者は、教員に比べ、より長い時臥より多くの日数を部活動に費やすべきと考えています。また、外部指導者は、運動部を指導しているときに特に重視している10項目について、「部員の技能レベルの向上」を選んだのがトップで15.9%に対し、「部員のスポーツ障害の予防」を選んだのは、わずか5.6%となっており、生徒の身体的負担を考慮するよりも技能レベルの向上を最優先する傾向が見られます。

外部指導者は、教員よりも確かに経験豊かであるかもしれませんが、それは必ずしも安全面への配慮を意味するものではないし、スポーツ科学の知識に基づいた指導を保証するものではありません。これでは部精勤の改革はむしろ後退してしまうことが危倶されます。

生徒のことを考えるのであれば、外部指導者の質をいかに確保すべきか、これが外部指導者導入の最重要課題と考えます。そこで伺います。

今回の部活動指導員は、学校からの推薦に基づき選任することを想定しているとのことです。選任された部活動指導員は、土曜、日曜に教員が不在でも引率や部活動指導が行えることになります。学校教育の一環としての部活動の指導者として、引率を含めた部活動に対する考え方を共有できるように部活動指導員に十分な研修を行うなどの検討が必要と考えますが、見解を伺います。…⑤

 

山内涼成議員への答弁

 

■市長(JR若松線の駅無人化について)

昨年の6月、JR九州から筑豊本線にスマートサポートステーションを導入したいという申し入れがあり、これを受けて本市では安全面、利便性への配慮が最も重要で、現状を維持すべきと直ちにJR九州の申し入れを行った。また地元の住民に十分な説明と慎重かつ丁寧な対応を行うよう要請した。私からも直接、JR九州の社長に対して計画を再考するよう申し入れるとともに、地元から安全性に関し不安の声が上がっていることなどから、早期の地元説明会の開催をお願いした。

また地元自治会や市議会からJR九州に対し、計画見直しについての要望書が提出されたところだ。このような中で昨年11月24日から本年1月24日までの間に、5回の地味と説明会が開催されJR九州からリアルタイムで係員から会話ができるインターンフォン付き精算機の設定や、始発から最終列車までの全時間帯に利用者への案内や駅構内の監視ができる防犯カメラを設置、また列車の乗降時にサポートが必要な利用客に事前予約を受けたうえで介助するサポートスタッフなどの説明があった。

この説明会では、地元の方々から若松駅への駅員配置や定期券などの購入、障害者の方々へのサポート、社内のドアボタンや券売機の点字表記などについて、意見や要望が出されている。本市としては、再度JR九州にたいしこれらの要望などについてもしっかりと検討していただくよう強く申入れを行ったところだ。

昨年末からことしにかけ、JR九州から利用者が集中する朝の通勤・通学の時間帯である6時半から8時半までの2時間、若松駅に駅員を配置すること、また地域に愛される駅を目指すため、若松駅のリニューアルを行うことが公表された。これは地元の住民や市議会とともにこれまで要望活動を行ってきたことによる一定の前進があったものと受け止めている。

障害者に対する合理的配慮については、国土交通省から差別の解消推進に関する対応指針が示されている。この指針では、階段などの段差により係員が補助を行っても移動が困難な場合は、利用可能駅や利用可能時間などの条件を利用者に示したうえで対応を行えば、不当な差別的取り扱いには当たらないとされている。そのため本市でも、その指針に基づき対応すべきと考えており、JR九州に対しこれらの条件を利用者に案内することを求めているところだ。よって現段階では、国土交通大臣に行政措置を要請することは考えていない。

3月4日から、スマートサポートステーションの運用が開始された。JR九州では不慣れな利用者が困らないよう、3月末まで係員が対応にあたるとともに、花火大会などの利用者が集中するときには係員を配置するなど柔軟な対応をとることとしている。本市としては引き続きスマートサポートステーションの運用状況を注視しながら、駅員は一時間の延長を含め、市民、利用者の声について適切に対応していく。

いずれにしても筑豊本線は、市民にとって重要な公共交通機関だ。市民,JR九州、行政が連携して利用の促進に取り組み、今後とも安全快適で多くの皆さんに利用される路線になるよう努力していきたい。

■市民文化スポーツ局長(市民センターについて)

市民センターの職員は、市民センターの管理、運営業務を委託しているまちづくり協議会が採用しており、平成6年度の制度発足当初は館の管理運営に地域の人が自主的に参画していただくため、有償ボランティアとしていた。その後平成16年度からは、労働者として位置づけ、労働災害保険に加入するなどの待遇改善を図ってきた。

その職務内容は市民センターの施錠、利用者の受け付け、使用料の徴収などだ。また基本的に住所地の小学校区で勤務できること、1日5時間から7時間の勤務であること、仕事を通じて地域に関われることから、大方の人は希望して就業していただいている。市は、委託料の算定にあたっては県の最低賃金を下回らないように、また時間外勤務手当分、年休取得代替分、開館日拡大に係る増額分も加えて積算を行っている。

職員の配置は、昼間は2人役、夜間は1人役を基本としているが、実態としてそれぞれの市民センターで利用者数や開設講座数等は異なるため、各まちづくり協議会において委託料の枠の範囲内で工夫を凝らして職員の配置や時給の設定などを行っている。なお広域校区のの市民センターでは、地元等と協議して駐車場の確保を行っているところもある。

市民センターの管理運営については、多額の財政負担を伴うことから、今後とも各館の実情に応じた工夫を続けていきながら適切に管理に努めていきたい。

 

■教育長(部活動指導員への研修)

部活動指導員だが、教員の長時間勤務の改善を図ることを目的として、これまでの部活動外部講師に加え、土曜、日曜の部活動や練習試合において顧問に代わって単独での指導や引率業務を担うことができる市の非常勤嘱託員として位置づけを予定している。

そもそも部活動においては、生徒の健康面や安全面への配慮や教員の過度な負担といったことが課題となっており、教育委員会としてもこれまで適正な部活動の運営を推進する取り組みを進めてきた。これまで協力いただいている部活動外部講師に対しては、従前より、安全面への配慮や科学的知識に基づいた指導について、例えば適切な部活動の指導を行うための部活動ハンドブックや指導者の手引きなどを配布している。

また中学生期に適切な指導法や、効果的なトレーニング方法などに関するする部活動外部講師講習会、こういたものを開催している。こうして適切な部活動指導と部活動振興の理解について努めてきた。

今回の部活動指導員においては、部活動外部講師の経験者が配置されることを想定していて、これまでも顧問と一緒に引率なども経験もあることから十分対応できると考えている。しかし新たな制度導入にあたって、改めて研修の実施は重要だと認識している。従ってこれまでの部活動外部講師講習会を受講してもらうことはもとより、緊急時の対応に関することや部活動指導員の業務内容に関することなどについての研修会を開催し、部活動指導員の資質向上を図りたいと考えている。

教育委員会としても学校の部活動方針を理解していただき、安全で適切な制度となるよう支援していきたい。

 

<以下、1問1答>

■建築都市局長(JR駅無人化での障害者の要望、どれだけ反映されたのか)

スマートサポートステーションを導入して、その要望にどのように対応しているかは、まだJRから回答をいただいていない。そこの部分についてしっかり回答するようにと申し入れている。

 

■建築都市局長(JR無人化で障害者にどのような「合理的配慮」がされたか)

説明会で出された意見はわたしどもも、説明会に参加していて、それについて同のようにするかはその場でJRに私ども申し入れている。そういったなかで、何ができるか、まだ回答をいただいていない。早く回答をするように申し入れている。

 

■建築都市局長(昨年の7月からの話だ。市はJRの対応をどう評価しているのか)

きちんと対応されていないということで、しっかり対応するように申し入れている。

 

■建築都市局長(障害者への「合理的配慮」がされていない。国土交通大臣に申し入れるべきではないか)

そういう事実をまだわたしどもは把握していない。JRのほうにはまず、どういう対応をするかということを、当事者に説明し、理解をいただくことが必要だと考えている。

 

■建築都市局長(JRのお知らせでは、構造上車いすには対応できない駅があると書いているが、どの駅のことか)

二島駅の階段部分が、車いすを抱えて反対側に移動できないと。二島駅と奥洞海駅の2駅と聞いている。

 

■建築都市局長(二島駅のバリアフリー化をすべきではないか)

バリアフリー化は、現在安部山公園駅で行っている。北九州市内はこれで3000人以上の駅が終わる。次のステップに進みたいと考えている。

以上

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