更新日:21年04月15日

大規模検査によるコロナ封じ込めと経済支援強化を求める緊急申し入れ



4月5日、日本共産党市会議員団は、北橋市長に対して「大規模検査によるコロナ封じ込めと経済支援強化を求める緊急申し入れ」を行いました。

今回で新型コロナウイルス感染症対策の申し入れは9回目となります。8名全員の議員が参加し、市側は鈴木副市長、保健福祉局長、産業経済局長が対応しました。申し入れは、大規模な検査の実施及びワクチン接種と経済対策の強化を求める提案となっています。

 

 2021年4月5日

北九州市長

北橋 健治 様

                    日本共産党北九州市会議員団

                      団長 荒川 徹 

大規模検査による「コロナ封じ込め」と経済支援強化を求める緊急申し入れ

 

新型コロナウイルスから、市民のいのちと生業を守るため、第一線の保健所をはじめ、本市の各部署のご尽力に、心より敬意を表します。

さて、政府は3月21日、再延長されていた1都3県に対する緊急事態宣言を全面解除したものの、4月5日から大阪、兵庫、宮城の3府県を対象に緊急事態宣言に準じた「まん延防止等重点措置」を初めて適用(5月5日まで)しました。感染症の再拡大(リバウンド)は鮮明となり、専門家からは、感染力の強い変異株の流行に対する重大な懸念が表明されています。

「コロナ封じ込め」のためには、大規模で幅広い検査が必要です。ところが、1月半ばには全国で1日9万件に達していたPCR等検査が、現在はその半分程度まで減少しています。

3月5日に改定された基本的対処方針で政府は、高齢者施設に対する検査とともに、無症状者に焦点をあてた「幅広いPCR検査」(モニタリング検査)を実施することを明記しました。しかしその規模は、「1日1万件程度」と小さく、そのうえ3月22日から28日までの実施数は、一日あたり全国で748件に過ぎず「コロナ封じ込め」には、ほど遠いものです。

本市が昨年12月から全国に先駆けて取り組んでいる介護・障がい者施設の職員・入所者を対象とした検査は、延べ3万件程度となっていますが、さらなる取り組みの強化が必要です。

また、PCR検査センター等を利用した検査は、1日1000件の能力があるにもかかわらず、200件~600件余という現状です。市内の陽性者数は、3月度をみると1日平均8人以下ですが、昨年6月の「第2波」では、病院や学校でクラスターが相次いで発生し、図書館など162施設が休館に追い込まれました。

この悪循環を繰り返さないために、新規感染者が減少し検査能力に余裕がある今こそ、大規模な検査を実施して、ワクチン接種と併せ、無症状での感染者による感染拡大を防ぐことが求められています。

わが党は、感染拡大を抑制し、市民の命と健康、暮らしと生業、子どもと教育を守る立場から、昨年2月以降、今年1月にかけて計8回、195項目の政策提起を行ってきました。それらを踏まえ、市として以下の内容について早急に検討し、実行することを要請します。

 

 

一、「コロナ封じ込め」のための大規模な検査の実施、ワクチン接種体制の構築、感染抑止の体制を抜本的に強めること。

 

1、市として次の項目を国に要請すること。①検査を高齢者施設とともに、医療機関、障害者福祉施設などにも広げ、職員、利用者に対して定期的な検査を行うこと、②モニタリング検査を全国で「1日10万件」規模にまで広げ、「感染の封じ込め」を図ること、③感染力が強いと言われる変異株の疑いを確認する検査の割合を大幅に引き上げること、④コロナ患者受け入れの有無に関わらず、医療機関の減収補てんと、すべての医療従事者への特別手当の支給を行うこと。

 

2、北九州市の検査能力をさらに広げ、検査の対象を病院、学校、保育所、幼稚園、学童保育クラブなど、集団感染の危険性が高い施設に拡大すること。また、変異株の疑いを確認する検査の割合を大幅に増やすこと。

 

3、市として、独自に医療機関や医療従事者に対する減収補てん措置を講ずること。

 

4、市民が安全に、安心してワクチン接種を受けられるように、集団接種、巡回接種、かかりつけ医による個別接種などを適切に組み合わせておこなうこと。また、事前の準備と医師・看護師などの体制をしっかり確保すること。

5、感染症対策の中心を担う保健所を増設するとともに、保健師を拡充すること。

 

二、全国の「コロナ封じ込め」にふさわしい規模で経済対策、生活困窮対策を強化すること。

 

1、緊急事態宣言で売上が50%以上減少した事業者に対する国の「一時支援金」の制度を周知徹底すること。また、事前確認手続きを無償でおこなう「一時支援金事務局」を増設するとともに、事業者が申請できない事態にならないよう、市として国、登録確認機関に要請すること。

 

2、営業時間を短縮した飲食店などに対する「福岡県感染拡大防止協力金」の申請期間をさらに延長するよう県に要請するとともに、制度の内容を事業者に周知・徹底し、対象事業者をもらすことなく支援すること。また、国の一時支援金、県の協力金の対象外となる市内の飲食店や、その他の事業者を対象とした「北九州市中小業者一時支援金」の申請受付期間、制度内容について周知・徹底すること。

 

3、国保、介護、後期高齢者医療の保険料のコロナ減免要件で、2020年となっている比較対象を、コロナの影響がない2019年とすること。また、厚労省の事務連絡を周知徹底するとともに、減免の相談窓口を設けること。

 

4、生活困窮者を対象にした緊急小口資金・総合支援資金と、住居を失う恐れのある人を対象にした住居確保給付金について、再申請受付が6月末まで延長されたことや、制度内容、相談窓口を周知徹底すること。

 

5、生活保護の扶養照会について厚労省事務連絡で、10年以上音信がないこと、相続で対立していることなど範囲が狭められていることや、自動車の保有や生命保険の解約などの条件が緩和されていることを周知徹底すること。

 

6、制度や受付期間の周知徹底のため、制度対象の事業者や個人に直接知らせる通知を送ること。また、制度の項目全体を一覽で掲載するとともに、その中でも特に周知が必要と判断されるものを詳しく説明する大判のチラシを作成し、全戸に配布すること。

      以上

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